妊娠初期につわりがつらいと感じる方は多いですが、中には日常生活が難しくなるほど症状が重くなる場合があります。それが妊娠悪阻と呼ばれる状態です。食事や水分がほとんど取れず、「このまま大丈夫なのだろうか」と強い不安を感じることも少なくありません。まずは妊娠悪阻について正しく知ることが、安心への第一歩になります。
妊娠悪阻とはどのような状態か
妊娠悪阻とは、妊娠初期に起こるつわりの中でも、症状が重く、治療や管理が必要になる状態を指します。吐き気や嘔吐が頻繁に起こり、食事や水分がほとんど取れないことが特徴です。
体重が短期間で減少したり、脱水症状を起こしたりすることもあり、放置すると母体に負担がかかるため、早めの対応が重要になります。
通常のつわりとの違い
一般的なつわりは、気分の悪さや吐き気がありつつも、ある程度は食事や水分を取れることが多く、日常生活を続けられる場合がほとんどです。
一方、妊娠悪阻では、少量の水分でも吐いてしまう、立ち上がるのがつらいほどのだるさが続くなど、生活に大きな支障が出る点が大きな違いです。
妊娠悪阻の主な原因
妊娠悪阻のはっきりとした原因は、まだ完全には解明されていません。ただし、妊娠によって分泌が増えるホルモンの影響が大きいと考えられています。
ホルモンバランスの急激な変化に体がうまく適応できない場合、吐き気や嘔吐が強く出やすくなるといわれています。また、体質や過去の妊娠経験、精神的なストレスも関係することがあります。
妊娠悪阻で見られやすい症状
妊娠悪阻では、次のような症状が現れることがあります。
- 一日に何度も吐いてしまう
- 水分を取ることができない
- 体重が急激に減少する
- 強い倦怠感やめまい
- 尿の量が減る、色が濃くなる
これらは脱水や栄養不足のサインであることも多く、注意が必要です。
日常生活でできる対処法
症状が比較的軽い場合は、日常生活の工夫で楽になることがあります。一度にたくさん食べようとせず、少量をこまめに口にすることがポイントです。
においで気分が悪くなる場合は、調理を避けたり、冷たい食べ物を選んだりすることで負担が軽くなることもあります。無理に食べる必要はなく、食べられるものを優先することが大切です。
水分補給の工夫
水分が取れないことは、妊娠悪阻で特に注意したい点です。一度に飲もうとせず、氷をなめたり、スプーンで少しずつ口に含んだりする方法が役立つことがあります。
飲みやすい温度や味を探し、自分に合った形で水分を取るよう心がけましょう。
医療機関を受診する目安
吐き気や嘔吐が続き、ほとんど食事や水分が取れない状態が数日続く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
体重の減少や尿量の減少が見られる場合は、点滴などの治療が必要になることもあります。我慢せず、つらさを正直に伝えることが重要です。
治療や入院が必要になるケース
症状が重い場合は、入院して点滴による水分や栄養補給を行うことがあります。入院と聞くと不安になるかもしれませんが、体を回復させるための大切な治療です。
十分なケアを受けることで症状が落ち着き、自宅で過ごせるようになるケースも多くあります。
周囲の理解とサポート
妊娠悪阻は、見た目ではつらさが分かりにくいため、理解されにくいこともあります。しかし、本人にとっては非常につらい状態です。
家族や職場に状況を伝え、無理をしない環境を整えることが、回復への助けになります。一人で抱え込まないことが大切です。
まとめ
妊娠悪阻は、妊娠初期につわりが重く出る状態で、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。原因ははっきりしない部分もありますが、ホルモンの変化や体質が関係していると考えられています。
我慢しすぎず、日常生活での工夫や早めの受診を心がけることで、体への負担を減らすことができます。つらいときは一人で耐えず、医療機関や周囲の力を借りながら乗り越えていきましょう。
